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空き家管理サービスとは何をしてくれるのか|対応業務8区分でわかる中身

公開: 2026年9月1日 最終更新: 2026年9月24日

相続した実家が空き家になったとき、「管理サービス」という選択肢を耳にした方へ。ここでは、その中身を具体的に説明します。

  • 空き家管理サービスは、所有者の代わりに定期的に現地を訪れ、建物の状態を確認して記録を残すサービスです。
  • 業務の内容は会社によって違いますが、大きく分けると8つの区分に整理できます。契約前にどれが含まれるかを確認しましょう。
  • 「毎月いくら」の金額だけでは比べられません。訪問頻度・報告の形・含まれない作業の扱いをセットで見ることが大切です。

空き家管理サービスは何のためにあるのか

国土交通省は、空き家の所有者向けに「空き家管理チェックリスト」という資料を公開しています。そこでは、定期的に行うべき管理として、通気や換気、排水設備の通水、敷地内の清掃、庭木の枝の剪定、郵便物等の確認・整理が挙げられています。冬期であれば給水管の元栓の閉栓や、積雪の状況に応じた雪下ろしも加わります。

同じ資料の末尾には、「点検や補修に自信がない、遠隔地にお住まいなどでご自身による管理が難しい場合は空き家管理業者や修繕業者などの利用を検討しましょう」という一文があります。空き家管理サービスは、まさにこの「自分では通えない」「何を見ればよいかわからない」という部分を引き受けるためのものです。

背景にあるのは、管理されていない空き家が周囲に与える影響です。2023年12月13日に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法の改正で、「管理不全空家等」という区分が新しく設けられました。適切な管理が行われていないことで、そのまま放置すれば「特定空家等」に該当することとなるおそれがある空き家が対象で、市区町村長から指導・勧告を受ける可能性があります。定期的に手を入れておくことは、こうした状態に近づかないための備えでもあります。

対応業務は大きく8つに分けられる

当サイトでは、全国で提供されている空き家管理サービスの内容を整理し、次の8つの区分で比較できるようにしています。

1. 巡回・外観点検 定期的に訪問し、建物の外観・施錠・破損の有無を確認して報告する業務です。ほとんどのサービスの土台になっています。屋根材のはがれ、外装材の破損、門や塀の傾き、不法侵入につながるような窓の破損などを目で確認します。

2. 通気・通水 窓を開けて換気し、蛇口の水を出して排水設備の封水を保つ作業です。あわせて、雨漏りの跡やカビの発生といった室内の状況を確認します。建物内に入る必要があるため、屋外だけを見るプランとは分けて用意されていることが多い業務です。

3. 郵便物の確認・転送 ポストの整理と、たまった郵便物やチラシの回収・転送を行います。郵便物があふれた状態は、その家が管理されていないことを外から分かりやすく伝えてしまうため、防犯の面でも意味があります。

4. 庭木・除草 草刈り、庭木の剪定、隣地へ越境している枝の確認です。枝の越境や雑草は近隣とのトラブルになりやすく、一定の頻度で手を入れる必要があります。作業量が読みにくいため、基本料金に含まれず別途見積りとなる場合があります。

5. 清掃 室内・敷地内の簡易清掃や、不用品の片付けについての相談です。ごみの散乱は衛生面の問題にもつながります。ハウスクリーニングのような本格的な清掃は、オプション扱いのことが多い業務です。

6. 雪下ろし・除雪 屋根の雪下ろしと敷地の除雪です。豪雪地域では、落雪が通行の妨げになったり、建物自体の傷みにつながったりします。全国展開のサービスでは扱いが限られ、地元の事業者やシルバー人材センター等が担うケースもあります。

7. 修繕・緊急時対応 破損や災害後の臨時点検、修繕や専門業者の手配です。台風や地震のあとに見に行ってもらえるか、駆けつけに追加料金がかかるかは、事前に確認しておきたい点です。

8. 売却・活用相談 売却・賃貸・解体など、空き家の今後についての相談と、提携先の紹介です。管理は「決めるまでの時間を稼ぐ」手段なので、将来の出口まで一緒に考えてくれるかどうかは判断材料になります。

どの区分が含まれるかは、サービス比較のページで対応業務を選んで絞り込めます。

「報告の形」と「駆けつけ」は業務区分とは別に見る

8つの区分のほかに、比較のときに効いてくるのが報告の方法です。写真付きの報告書がメールで届くのか、郵送なのか、そもそも報告が定型化されているのか。遠方に住んでいる所有者にとっては、報告書そのものが「現地を見た」ことの代わりになります。写真の枚数や、確認する箇所の数が決められているサービスもあります。

もう一つは、定期巡回とは別に依頼する臨時の対応です。近隣から連絡があったとき、災害のあと、鍵を紛失したときなどに、どれくらいの時間で・いくらで動いてもらえるか。月額に含まれるのか、1回ごとの料金なのかは会社によって異なります。

自分で管理する場合との比較

片道1時間ほどで通えるのであれば、月に1回自分で足を運ぶ方法も現実的です。交通費と時間の負担で済み、家の中の様子も自分の目で確認できます。

一方、遠方に住んでいる、仕事や介護で時間が取りにくい、建物の傷みを見ても判断がつかない、といった事情があるなら、外部に任せる価値が出てきます。特に、相続の手続きや今後の方針が決まるまでの数か月から数年は、「とりあえず傷ませない」状態を保つことが目的になります。費用の見方については空き家管理の費用の考え方で、遠方の実家の見守り方は遠方の実家をどう見守るかで、それぞれ詳しく扱っています。

申し込む前に確認しておきたいこと

  • 実際に訪問する人は誰か:全国対応をうたうサービスでも、現地の作業は加盟店や提携事業者が担う形があります。
  • 対応エリアに実家が入っているか:市区町村単位で対応可否が分かれることがあります。
  • 鍵の預け方:屋内の作業がある場合、鍵をどう預け、どう管理するかを書面で確認します。
  • 契約期間と解約の条件:売却が決まったときに途中で解約できるか、違約金があるか。
  • 基本料金に含まれない作業:庭木の剪定、雪下ろし、片付けなどは別料金のことが多い項目です。
  • 報告のサンプル:契約前に報告書の見本を見せてもらえるかどうか。

空き家の状況や相続の事情は一軒ごとに違います。個別の事情については、お住まいの地域の専門家や、物件のある市区町村の空き家の相談窓口にご相談ください。

参考情報

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